限界ギリギリのサラリーマンのセミリタイアを目指す海外経済・投資・雑記です。

自分の興味があるアメリカ経済や投資、普段の雑記的なことを備忘録的に書いていきたいと思います。

【アメリカの今】お金が重要で、愛国心も宗教心も薄れる現代アメリカ人⁉

変わるアメリカ人の価値観

 このブログは雑記ブログですが、アメリカ経済・アメリカ社会の今を知ることによって今後の投資活動や資産形成に役立てないかと思いながら、記事を書いています。

 今回はギャラップの調査によるアメリカ人の価値観の変化についてです。ウォール・ストリート・ジャーナル紙(以下ジャーナル紙)も同様の調査を行っていて、それぞれ見ていきたいと思います。なお、ギャラップ氏は直接の聞き取りによる調査を行っていますが、近年はジャーナル紙は聞き取り調査から、オンライン調査に重点を置いていること等に留意する必要がある、としています。精度としては、聞き取り調査の方が精度が高いと言われているからです。

①お金

 2002年当時、アメリカ人の27%が人生においてお金は「非常に重要」だと答え、さらに40%が「極めて非常に重要」と答えていました。現在は「お金は非常に重要」と答えた人はは30%ですが、「非常に重要」と答えた人は49%で大幅に増加しています。したがって、ギャラップ社のデータで上位2つのカテゴリーを合わせると、過去20年間でお金を重要に思う人の数が合計67%から合計79%へと増え12%ポイント上昇しました。ウォール・ストリート・ジャーナル紙の調査でも同様の傾向が出ており、お金を重要視する人が増えたことが確認できます。

②宗教

 「あなたの日常生活において宗教はどの程度重要だと思いますか?」との問いに対して、「非常に重要」と答えた人は1998年に61%、2019年に49%、2023年に45%と減り続けています。ジャーナル紙では「非常に重要」と答えた人は39%でした。宗教心が低下していることを裏付けるものと言えます。

愛国心

 「アメリカ人であることを非常に誇りに思っている」と答えた人の割合では、2001年の55%から2019年には45%に減少し、今年は38%と減少しています。ジャーナル紙では、1998年の70%から2019年の61%へ低下を示し、2023年には39%と大幅に愛国心が低下していることが分かっており、ギャラップ社とほぼ同じ数値を出しています。

④コミュニティ

 ギャラップの調査では、2001年に重要または非常に重要と答えた割合は32%から2023年には55%に増えています。
    対してジャーナル紙は、1998年に47%が非常に重要と答えたのに対し、2019年に62%が非常に重要と答え急激に上昇したのち、2023年には27%が非常に重要としており激しく変動しています。コロナの影響と、その後のコミュニティへのかかわりが薄れたことを表しており、私個人はこれはジャーナル紙の方が確度が高いように思いました。

⑤子ども

 ギャラップの調査では40歳未満の人には「子どもが欲しいか?」と問い、40歳以上の子どもがいない人に「子どもがいたら良かったか?」を聞く形ですが、1990年代から2023年まで全て90%を超える人間が「はい」と回答しており、子どもの重要性を表しています。しかし、ジャーナル紙では、子どもを持つことが非常に重要、重要を合わせた比率は、1998年の84%から2019年の77%、2023年は65%に減少しているとしています。
    ギャラップは、質問の仕方に違いがあるとしつつ、ギャラップの他の調査ではアメリカ人は全体的に、子どもを持つことより、生活やキャリアなど他の事を優先する傾向が高まっていることを指摘しており、子どもを持ちたいことと、現実に持つこととの違いなど、新たな視点を探ることも重要だとしています。私個人は、要は「子どもがいる家庭は理想の家庭にように映るので、重要と答えておくが、実際の生活では、子どもを産むことを優先しない若者が確実に増えている」と解釈しました。

結果としては

 時が経つにつれて、アメリカ人は宗教を重んじる傾向がなくなり、以前よりも愛国心が薄れ、お金を重視する傾向が強くなりました、と結んでいます。現代のアメリカは自身が生き抜くことに必死なのかもしれないと思いました。いかがでしたでしょうか?

 当ブログにお越しいただきありがとうございました。
引用:Measuring Trends in Americans' Personal Values (gallup.com)
引用:America Pulls Back From Values That Once Defined It, WSJ-NORC Poll Finds - WSJ