限界ギリギリのサラリーマンのセミリタイアを目指す海外経済・投資・雑記です。

自分の興味があるアメリカ経済や投資、普段の雑記的なことを備忘録的に書いていきたいと思います。

【雑談】なぜ、日本の会社員は企業との信頼度が145ヵ国中で最下位なのか

エンゲージメント率5%の日本人社員

YAHOOニュースに興味深い記事がありました。「「仕事にやりがいを感じる」は5%で145カ国中最下位! なぜ日本の会社員はやる気を失ったのか」(経済ジャーナリスト、作家 渋谷和宏(しぶやかずひろ)氏)という記事です。ここでは、グローバルな調査で仕事にやりがいを感じる日本人社員の割合は5%で145か国中イタリアと並んで最下位というものでした。
詳しくはリンクを貼っておきますが、最下位があった原因として挙げたのが、「失われた30年の日本企業を象徴する体質とは何でしょうか。それはコストカット最優先の「縮み経営」です。バブルが崩壊し、さらに・・・日本経済は大きな打撃を受け、各企業は「三つの過剰」の削減にまい進します。「過剰労働力」「過剰設備」「過剰債務」をとにかく減らして危機を乗り切ろうとしたのです。
 そうした状況では「社員=コスト」と見なされ、節約や管理に長(た)けた小役人的なコストカッターが重宝されました。」とし、それは一時期はやむを得ない面があったにせよ、縮小経営が続き、さらに、「似非成果主義として、年功序列悪平等を排除し、成果主義を導入したものの「成果主義が導入されると、「特A」の飛びっきりの成果を上げた社員以外、すなわち大方の社員は「成果を上げられていない」と判断されて賃金が上がらなかったり、カットされたりしてしまったのです。」として社員のやる気を削いできた日本型経営を批判しています。
 また、内部留保を貯め込むばかりの経営者の思考についても指摘し、日本の社員は副業を持つことで、収入の安定、また、その安定から本業の仕事に好影響をもたらすようなサイクルを作るべきだとしています。
 最後に、「「やる気」という言い方をすると情緒的に感じられるかもしれません。しかし、これは情緒の話である以前に、極めてドライな経済の問題です。企業が儲けたかったら、つまり付加価値を生み出したいのなら、社員のやる気を育てなければ始まらないのは当然のことではないでしょうか。」と結んでいます。同感します。

元ネタのギャラップの調査

 世論調査や人材コンサルティングを手がけるアメリカ企業のギャラップが23年に発表した「グローバル職場環境調査」にそれが表れています。最初に出している図表がその結果で、エンゲージしている社員が5%しかなく、グローバルな世界では20%と大きく差があることが証明されています。

 エンゲージメントとは、リクルートの説明によると「エンゲージメント(engagement)とは、「婚約」「誓約」「約束」「契約」などの意味を持つ英単語です。使用シーンによって意味合いは異なりますが、「深いつながりをもった関係性」を示す言葉といえます。例えば、「社内における従業員エンゲージメントの向上」は、「従業員が会社に対しての愛着や貢献の意志をより深めること」という意味になります。」とされています。愛社精神が従属的な関係である事に対して、エンゲージメントは会社との双方向の信頼感とも言えるものだそうです。そしてその数値が世界最下位ということです。(ただの言い換えじゃないの?って気もします・・・)
 この調査では、過去 10 年のほとんどの期間 GDP 成長が停滞していたことを踏まえると、エンゲージメントの低い従業員への対応が経済再生へのきっかけとなり得ます。ギャラップでは、日本の従業員エンゲージメントが低い事による日本経済への影響は実に91.7兆円、つまり日本のGDPの13%に匹敵すると試算しています、との事です。iPhoneの売り上げの10倍くらいの額の損失があることになりますね。

やる気、信頼度がない理由

 これは冒頭に引用した、渋谷和宏氏の指摘がその通りだと感じます。経費削減、人員削減、賃金削減の3削減ばかりに夢中になっている経営者と幹部に信頼を感じる会社員など皆無だと思います。成果主義は今でも盛んに言われていますが、そもそも、中身をみると「総人件費は削減」されている場合を多く見ます。私がかつて務めた会社もそうでした。成果主義の導入など大半の企業では体のいい賃金カットに他ならないのです。そして、「日本人は生産性が低い」とのたまわる人が多過ぎると思います。
 生産性の定義はいろいろありますし、記事にも書かれていますが、私の経験で言うと、日米のマクドナルドに行きましたが、接客やお店の清潔さは明らかに日本が上です。しかしながら、生産性は圧倒的にアメリカのマクドナルドが上です。理由は単価が高いからです。そのため、アメリカのマクドナルドの店員は高付加価値を生み出している事になります。年収400万円の寿司職人がロサンゼルスの寿司バーで1000万円稼げるようになったのは、その職人が、同じ時間に2.5倍、多くの寿司を握れるようになったのかと言うと違いますよね?マクドナルドの例のように日本人はまじめに働いていると思います。経営者が、その働きに付加価値をつけていないという例が溢れかえっているように思いますが、いかがでしょうか?

当ブログにお越しいただきありがとうございました。
引用:「仕事にやりがいを感じる」は5%で145カ国中最下位! なぜ日本の会社員はやる気を失ったのか(デイリー新潮) - Yahoo!ニュース

引用:【ギャラップ公式】世界が認める従業員エンゲージメントとストレングスのソリューションプロバイダー (gallup.com)
引用:エンゲージメントとは|人材育成・研修・マネジメント用語集 (recruit-ms.co.jp)