限界ギリギリのサラリーマンのセミリタイアを目指す海外経済・投資・雑記です。

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【アメリカの今】Amazonが脱炭素へ‼巨大資本が動く

アマゾン社二酸化炭素削減へ

 アメリカの今を知ることで、今後の経済予想の幅を広げて投資などに役立てないかと、日々、アメリカ経済・アメリカ社会の時事問題をまとめています。

 米国の電子商取引最大手アマゾン(本社:ワシントン州シアトル市)は2024年5月7日、同社の運送業務に大型電気自動トラック(EVトラック)を導入すると発表しました。カリフォルニア州ロサンゼルス港で行われたデモンストレーションには、ロサンゼルス市のカレン・バス市長、ジーン・セロカ同港湾局長、アマゾン幹部らが参加したそうです。バス市長は「気候変動対策のため、運輸部門での温室効果ガス(GHG)削減と経済活性化のために民間企業と協力していく」と述べました。

 同社が導入した初の大型EVトラックは、ボルボのクラス8(15トントラック)の「VNR」だ。VNRは、総重量が8万2,000ポンド(約37.2トン)、航続距離が275マイル(約442.6キロメートル)です。まず、ロサンゼルス港とロングビーチ港で8台投入し、2024年末に向けて50台導入する予定だとのことです。この大型EVトラックは、貨物コンテナからの荷物の運搬や、長・中距離の顧客向け荷物配送に使用される予定です。これにより、すでにラストワンマイル配送(Amazonで発注した物品の最終拠点から顧客へ届くまでの最後の区間の配送)に使われているEV配達トラックでの配達分を含めると、年間で100万マイル(約161万キロ)以上、ゼロエミッション(廃棄物や温室ガスゼロ)で走行することになります。
 ラストワンマイル配送のEV車とは、新興電気自動車(EV)メーカーであるリビアン(本社:カリフォルニア州アーバイン市)が製造したEV配達トラックによる荷物の配達です。アマゾンはこのリビアンに13億ドル(約2000億円弱)の投資を行っており、その投資の一環としてアマゾンの配送そのものに、リビアン製のEV車を導入しました。

政策と補助金が港湾での脱炭素化を進めるカギに

「ロサンゼルス・タイムズ」紙(電子版5月7日)によると、同社はこの大型EVトラックの購入価格を公表していませんが、ディーゼルトラックの一般的な価格が12万ドルに対して、同大型EVトラックは定価で30万ドルから50万ドルで販売されているものだといわれています。ただし、州や連邦政府から低炭素排出車の購入に多額の補助金があり、大量購入による割引価格を得ることもできる立場にあるとのことです。

 ディーゼルトラックは低価格であるものの、同州の港湾では新規導入がすでに禁止され、運送業務の脱炭素化が進んでいいます。同州北部のオークランド港では水素を動力源とする大型トラックが導入され、それら大型トラック用の水素ステーション開設の際も、民間を含め政府から多額の助成金が拠出されています。

 カリフォルニア州では、2036年にガソリンや軽油を燃料とする中型・大型トラックの販売は禁止になり、電気や水素などを動力源とするゼロエミッションのトラックのみの販売が許可されることになります。既に港湾の運送業務に用いられる車両には、2024年からゼロエミッション技術の実装が始まっています。クラス8の水素燃料車を展開する現代自動車は、同社の燃料電池大型トラックの「エクシェント」を30台投入し、この新水素ステーションでの水素充填を約束しているとのことです。同社の商用車・水素業務開発部長のユージン・リトビノフ氏は「港湾運送業務に用いられる大型トラックは古い型のモデルが多く、荷物の搬入を待つ際の長時間のアイドリングが大気汚染の原因となっている。オークランド港の港湾運送業務に30台の水素燃料電池トラックを使用することで、5,000万ポンド(約2万2,680トン)の二酸化炭素(CO2)排出量を削減できる」と述べたとのことです。

 今、脱炭素で世界中の企業がしのぎを削っています。高価格なこと、性能に疑問がつくことから乗用車ではEVからハイブリッド車へ回帰しているとも言われていますが、その一方で、自動車産業もECビジネスも港湾事業もアメリカの巨大資本による投資と実験が進められています。韓国企業も参戦しています。EVも脱炭素もまだまだ、紆余曲折があると思います。ただ、確実に技術は進歩して、資本も動きます。日本はアメリカのような大資本はありません。物量で負けています。何らかの形でこの流れに対応していくことを祈るばかりです。amazon株を買うつもりは私は今のところありませんが、個人的には今後10年は、アメリカ株と債券への投資は必要かなとも思いました。

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引用:https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/05/34a9164032165025.html