破滅的な支出

米国でクレジットカード・ドット・コムは2月18日、ドナルド・トランプ大統領就任後の消費傾向の調査結果を公表しました。これによると、トランプ氏による関税強化に対する懸念から、米国の消費者の5人に1人が通常よりも多くの商品を購入していると回答しています。
調査の中で、トランプ氏が計画している関税が高額な買い物に与える影響について尋ねたところ、回答者の22%が「大きな影響がある」と答え、30%が「ある程度の影響がある」と回答しました。関税の導入で、物価上昇につながる恐れが高まっており、景気の先行き不透明感に対する消費者の不安の高まりが反映されています。
ポイント
・米国人の5人に1人が通常よりも多く購入しており、そのほとんどがトランプ大統領の関税によるものです
・米国人の42%が、主に食品やトイレットペーパーなどの備蓄をしている、または開始する予定です
・米国人の4人に1人は、トランプ大統領の関税を恐れて11月以降、多額の買い物をしています
・米国人の20%は、将来の出来事に対する恐怖や不安に反応して、過剰または衝動的に商品を購入する「“doom spending”(破滅的な支出)」を行った回答しています。(クレジットカード使用者の34%は2025年の使用状況が悪化、あるいは借金を背負いそうだと回答しています)
そして、アメリカ人の23%が、今年はクレジットカードの借金が悪化するか、悪化すると予想しています。ちなみに、米国人が備蓄しようとしているものは保存食(76%)とトイレットペーパー(72%)です。半数近く(49%)が医療用品を買いだめし、44%が市販薬を購入しました。水ろ過システム(21%)、家庭用品・電化製品(23%)、パーソナルケア製品(25%)、銃器・弾薬(15%)などもあります。
多くの消費者は、潜在的な商品の供給不足や値上げに備えており、トランプが2024年11月の大統領に当選して以降、消費者の28%が500ドルを超える高額な出費を行ったと回答しました。高額な買い物をした人が最も多く購入したものとして、電子機器(39%)、家電製品(31%)、住宅リフォーム用建材(25%)などが挙げられています。
他にも米国調査会社ヌメレーターの調査によると、消費者の4人に3人(76%)は、新たな関税への対応や準備として、家計や購買行動を変更すると予期しています。最も多かった回答は「価格上昇を相殺するためセールやクーポンを求める」の41%。そのほかでは、「輸入品の購入を減らす」(30%)、「米国製の代替品に切り替える」(26%)が続いています。
こちらの調査もトランプ政権による物価高騰を米国民が心配している様子が分かります。
米国人のクレジットカード負債額は1兆2円億ドル(およそ180兆円)にものぼり、連邦政府の調べによると2024年は47%の人が1度以上支払いの延期をしており、消費に際限がなく、アメリカ経済にとっても深刻な数字が出ています。
そんな中、米国人のトランプ大統領による景気動向を心配し、高関税措置による物価高を警戒している様子がうかがえます。インフレが収まらないアメリカ経済ですが、こういったところも要因としてあげられるのではないかと感じました。
参考:https://www.creditcards.com/statistics/1-in-5-americans-are-doom-spending/参考:https://www.jetro.go.jp/world/n_america/us/