限界ギリギリのサラリーマンのセミリタイアを目指す海外経済・投資・雑記です。

地元と東京を行き来する日々。自分の興味があるアメリカ経済や投資、普段の雑記的なことを備忘録的に書いていきたいと思います。

【アメリカの今】米国の若者の50%が副業をする理由とその中身

ミレニアム世代、Z世代の半数が副業するアメリ

まず、アメリカ人の現在の経済に対する考えですが、アメリカでは72%の人が経済的に不安を感じているとバンクレートの調査では発表されています。
調査によると、経済的に安心できる収入は23万3000ドル(約3500万円)、裕福だと感じられるのは48万3000ドル(約7250万円)であり、一般的な収入と言われる10万ドル前後では、近年のインフレではかなり生活が厳しい様子が見て取れます。10万ドルと言えば日本円で今では1500万円の収入ですからため息もでますね。
そのような中で、アメリカでは若者の半数が副業をしていると言われます。理由は様々ですが、やりがいやより豊かな生活をするためだけではなく、ファイナンシャルクライシス(リーマンショック)やコロナを経験して、一つの仕事だけに収入を頼る事への危機感や、高騰していく学費を補う奨学金の返済や同じく高騰していく住宅の頭金を貯める必要性に迫られるなど、アメリカ経済の実情を表している実態だと言えそうです。米国の副業市場は2兆5,800億ドル以上(387兆円)と評価されています。今後も副業市場は伸びるだろうと推定され、ビジネス面からも注目されています。

どのような副業をしているか

Etsy(19%)、ベビーシッター、ペットシッター、介護(19%)がトップになります。Etsyは様々なハンドメイド商品やアートを作り販売するECサイトです。日本語のサイトもあります。これらに続くのは
3位 食料品や食料品の配達(16%)
4位 ブログ/ポッドキャスティング/コンテンツ制作(13%)
5位 オンラインフリーランス(12%)
6位 デイトレード(10%)
7位 Eコマース転売(10%)
8位 バーテンダーまたはサービング (9%)
9位 パートタイムまたは季節労働(9%)
10位  違法薬物の販売などの違法行為(8%)
と続きます。10位の違法薬物はなんとも。。。中南米産の安いオピオイド(鎮静剤)や大麻が合法のカリフォルニアなどの州から違法のアイダホなどの州へ持ち運んでいるのではないかと言われています。

副業の平均的収入

様々な統計があるのですが、モトリー・フールの調査によると月平均686ドル(102,900円)を稼いでいると言われています。ただし、この調査では、一部の高スキルを持っている者が平均値を押し上げており、実態はもう少し少ない金額だと推測しています。一方でバンクレートやleningtreeの記事では月平均1200ドル(180,000円)としています。副業ですから、かなりの時間を割く人と、週1のパートに出る人では異なるでしょうから、これだけの差が生まれるのだと思います。
また、起業精神が旺盛なアメリカの若者世代ですから、現時点で副業であっても、フルタイム勤務つまり本業にしようとして現時点で副業になっている人も多く含まれると指摘されています。独立志向が高いのですね。この点はアメリカ経済がつねに新陳代謝をし続けている証拠なのかもしれません。

余談ですが、日本の開廃業率を、他の主要先進国と比較してみると、開業率は、最も高い英国で13%程度、アメリカで9%程度である一方、日本は4%程度と、これらの国の半数にも達しません。 また、廃業率は、英国が11%程度、アメリカが8%程度と、開業率と同程度の廃業率となっている中で、日本の廃業率は1.5%程度と圧倒的に低いです。日本は起業率も低ければ撤退の率も低く、経済の新陳代謝が著しくなされていないとも言えます。インフレなどやむを得ず働くアメリカ人がいる一方、起業、独立につながるようにポジティブに動くアメリカ人も多いのは、日米の文化の違いとも言えるのかもしれません。このあたりの数値はいかがでしょうか?

当ブログにお越しいただきありがとうございました。

引用:Luisa Zhou: Online Business Mentor