限界ギリギリのサラリーマンのセミリタイアを目指す海外経済・投資・節約・雑記です。

40代サラリーマンです。地元と東京を行き来する日々。自分の興味があるアメリカ経済や投資、節約術、子育て、普段の雑記的なことを備忘録的に書いていきたいと思います。

武蔵小杉のトイレ禁止タワマンを例にハザードマップと行政を考える

武蔵小杉の復旧はまだ時間がかかる

 

台風19号での浸水被害が報道され、一部のマンションはトイレも使えない状態が未だに続いています。一部の住民がそれを無視してトイレを使用し、別の部屋のトイレに噴出するなどひどい状態のようです。
一部には行政の水門管理など不手際を問う声が上がり始めています。また、デベロッパーの三井不動産と住民との話し合いも平行線でいらだつ住民の声が報道されています。

 

ハザードマップをみる

 

川崎市中原区(武蔵小杉)のハザードマップです。 

www.city.kawasaki.jp/530/cmsfiles/contents/0000018/18174/03nthm.pdf

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武蔵小杉駅周辺は「家屋倒壊等反乱想定地域(氾濫流)」となっており、危険性の高い地域だと分かります。氾濫の際に家屋の倒壊・流出の恐れがある地域なので、水害については危険な場所であることが分かります。念のため、書いておきますが、ハザードマップも見方が難しいもので、例えば都心3区と言われる千代田区、港区、中央区も転々と注意地域があります。麻布や番町など日本有数の超一等地でもそうなのですから、ハザードマップばかりに目を奪われるのは正しいとは言えません。そもそも、土砂が堆積したのが平野なのですから、全く危険がない地域はありません。

 

タワマンの災害対策

 

タワーマンションは災害に強いと言われています。確かに建築技術の進歩により免震、耐震性能が秀でており、地震に強いことが分かります。しかし、水害や電気系統は完全に制御できるわけではなく、今回の被害に至ったことが分かります。

 

川崎市の水害対策

 

川崎市の「川崎市地域防災計画(風水害対策編)」を読んでみました。これによると、通常の下水道整備率は99%となっており、川崎市が都会であることを示しています。しかしながら雨水管きょなどがなされた雨水整備率は57%にとどまります。この整備率も老朽化しているものもあるでしょうから、実態はもっと低いと考えた方が良いでしょう。水害対策に遅れがあるという事になります。この「川崎市地域防災計画(風水害対策編)」では、武蔵小杉など急激に人口が増加している地域に対して、災害対策を呼びかける一方、東京湾に面し、港湾の水害対策も行わなければならない川崎市ならではの事情も読み取れます。要は、完全防御の対策を取れる予算、人員はないのでしょう。公共事業費は削減の一途であり、一時は公共事業こそ諸悪の根源のように批判されていましたから、どの自治体も削減対象としてきたのが実情です。

どんな災害があるか分かりません。ムサコの被災者には酷な状況がしばらく続くことになります。私も一昨年は台風被害で酷い目に遭いました。今年の台風はたまたま被災しなかっただけで、今後も被害にあわないように祈るしかないのも怖いものですね。。。