限界ギリギリのサラリーマンのセミリタイアを目指す海外経済・投資・節約・雑記です。

40代サラリーマンです。地元と東京を行き来する日々。自分の興味があるアメリカ経済や投資、節約術、子育て、普段の雑記的なことを備忘録的に書いていきたいと思います。

【南青山児相】海沿いがダメな理由を説明しろ、に思う事

東京都港区南青山に子育て支援センターが出来ます

news.yahoo.co.jp

一部住民の猛反対で有名になった南青山の子育て支援センターが開設します。正直、区長、区議会の間違いのない英断に敬意を表します。私は南青山の住人ではありませんが、港区に寄付をする予定です。

常識ある一部住民が「子育てに反対する土地柄とは言われたくない。次世代に申し訳なく、情けない」といった声もあったものの、子育てに良い立地として越してきた3児の母が「なぜ、南青山なのか。せっかく来たのに。(この高級住宅地に児童をこさせるのは)かえって可哀そう」また、他の住民も「私たちの昼食代は平均1,600円」と主張しました。私が一番悲しかったのは「八潮に土地があると思う」と複数の住民が提案したことです。あんなコンテナ地に・・・そもそもあそこは品川区です。あまりにも、と思わざるを得ませんでした。そして出てくる言葉は「なぜ南青山でなければならないのか、湾岸ではダメな理由を説明して欲しい」というものでした。その後は非公開になり議論がどうなされたのか分かりません。

総論賛成各論反対、総論反対各論賛成

自分もそれなりに長く生きてきて、たまに自治会などでヒアリングを受けたりすると、こういう住民運動に疑問を持たざるを得ない時があります。火葬場やごみ処理場は総論では賛成ですが、都内の他の地域でも行われているようにいざ建設するとなると「なぜここなのか説明して欲しい」「ほかの地域が全部だめな理由を説明して欲しい」となりますが、そんな議論は意義があるとは到底思えません。過去には杉並区で400年前に出来た妙法寺というお寺があり、火葬場が併設されていますが、1人の住民が火葬場の雰囲気で精神的苦痛を受けたと裁判を起こし敗訴したなんて例もあります。火葬場の必要性は認めつつ自宅そばにある理由が不明確とのことでした。
逆もあります。一時は公共土木事業があるから日本は財政赤字で経済が悪くなる、といった議論です。しかし、いざ自分の地元に道路が出来たり、学校の耐震化、光ファイバー網の敷設が決まると、「必要な事業はあるよね」と各論だけ賛成する人々も見てきました。正直に言って「世間の空気」で「土木事業はダメ」と決めつけるメディアや政治家は問題があると思わざるを得ません。そうなると、本来、住民のメリットや社会的生活と都合を合わせるべきことがイデオロギー論争になってしまいかねないのです。地方行政はあくまでその地域の住民と住民が選んだ区議会や市議会、首長が議論すべきで、思想性とエゴ(今回は優越感?でしょうか)が混じりあうと対立と分断しか生みません。

 

南青山で良かった理由

 

実は私はこの施設が某中央官庁の研修施設だった時に利用をしたことがあります。とある縁で研修後の打ち上げに行った事があります。一等地に広い土地を使っているのは一目瞭然です。開発関係の事業者は喉から手が出るほど欲しかったことでしょう。しかし、好立地というものは福祉や子育てにとっても好立地です。現在の財政状態を考えると新たな土地を購入するのは難しいでしょう。国の所有地が地方公共団体の所有として子育て福祉に活かされるのは良いことだと思います。

 

重ねて思います。事業や住まいに好立地なのは福祉にとっても好立地なのです。高級住宅地という理由は地域を支えない理由にはなりませんそいういう意味で一等地であっても福祉を優先する行政の姿勢について、評価したいと思います。品川区は論外としても別の施設を作ったり、作り変える時には南青山以外を選んで長い年月をかけてバランスを取って公的施設を区全体で支えあって行けばよいのではないでしょうか。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。