限界ギリギリのサラリーマンのセミリタイアを目指す海外経済・投資・節約・雑記です。

40代サラリーマンです。地元と東京を行き来する日々。自分の興味があるアメリカ経済や投資、節約術、子育て、普段の雑記的なことを備忘録的に書いていきたいと思います。

【終活】零細葬儀社「下請け化」の苦境、ネット系の価格破壊に打つ手なしを読んで

葬儀会社の競争激化

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かなり昔ですが、親友をなくしたことがあります。まだ若い友人の死去は本当に悲しいものでした。その時、ご家族の計らいで、亡くなった直後に会うことが出来ました。夜遅い時間のため、そのまま、病院で過ごして始発で帰ろうとしていたので、霊安室のそばにいました。
そこでご家族と葬儀会社とのやり取りを一緒に聞くことになりました。大病院でしたが、葬儀会社の人間が24時間詰めており、さすがに営業を持ちかけはしないものの、それとなくご相談に乗ります。という話でした。まだ若い息の死の準備などしているはずもなく、また、ざっと見積額を聞くと300万円など様々な場合があります、とのことですが、はっきりしたことは言えないとのことでした。
友人の親類も続々駆けつけており、親類の方が当てがあるとのことで、電話をしていたものの結果は「見積もりは出せない」と言ってる、との事でした。しかし、病院からはできる限り霊安室から出るように行ってきます。そこで、別の親類が、とにかく「〇〇(友人の名前)を自宅に戻そう。ここで議論していても埒が明かない」という事になり、霊安室の葬儀会社に遺体の搬送を頼むと「搬送だけというのは請け負っていない」との事でした。親類が、改めて葬儀会社に電話しても同じ答えでした。
私は家族ではないので黙って見守っていましたが、正直言って腹が立ちました。親類の方も同様のようです。
そうしたら、若い親類の一人が友人に教えてもらい「明朗会計の葬儀会社がある。ネットで値段を出しており、友人のお祖母ちゃんの葬儀で使ったんだって」との事で、電話を掛けました。早々に、葬儀会社が来て説明をしていました。その打ち合わせにはさすが加われませんので、外でぼーっと待っていたら、皆さんが出てきました。どうやら葬儀会社をそこに決めたようでした。
友人の葬儀は、通夜、告別式ともに出ました。私も彼の死にやや取り乱していたものの、今、思い返しても、つつがなく葬儀が終わったように思います。他の参加した友人たちも同様の意見でした。

 

葬儀こそ明朗化が求められて当然

 

あそこで、各親類が集まって知恵を出せたから良かったものの、もし、お子さんを亡くしたばかりの両親に冷静な判断力などあろうはずがありません。とにかく遺体も搬送してくれない、金額も明示してくれないではトラブルが起きて当然です。
消費者庁では「「よりそうのお葬式」または「シンプルなお葬式」の名称で提供する3つの葬儀プランについて、例えば、「必要なものが全てコミコミだから安心 この金額で葬儀ができます」、「全てセットの定額」、「葬儀に本当に必要なものだけに絞った、格安葬儀プランです 下記の費用で葬儀を行えます」」と謳いながら、多額の追加料金を発生させていた、東京都品川区の葬儀会社に措置命令を出しています。イオン、ユニクエストも同様に指導を受けました。各都道府県にも様々な苦情が寄せられており、やはり多いのが「追加料金」「高額な料金」に対する相談、苦情です。人生で最も判断力が混乱する家族の死、特に高齢夫婦で連れ合いを亡くした年金生活者など、お金も冷静な判断力もないのは当然で、ちょっとあまりにもひどいなと思っています。

 

価格破壊じゃなく正当なサービスになった

 

本来なら葬儀会社は様々な宗教、文化に精通しなければなりません。国際化社会であり、親、連れ合いが外国にルーツを持つ方もいるでしょう。同じ宗祖でも、流派が違う場合もあります。尊い仕事でもあり、本当に難しい神経を使う仕事です。しかしながら、これだけの人口を抱える日本では、よほど特殊ではない限り、プロならある程度の見通しはつくはずです。「とにかく遺体を引き取ってから見積もりを出します。ちなみに遺体の搬送だけ行う事なんてしません」という姿勢には疑問を覚えざるを得ません。

 

記事では葬儀会社がネット事業者の下請け化して厳しい状況になりつつも、ネット業者の普及率は10%に満たなく、様々なニーズがあると書かれています。当然、壮大なお葬式や、亡くなった方の人柄をたたえて凝った葬儀をする会社もいるでしょう。ただ、高額なサービスなら金額の説明はいらない、なんて時代ではありません。(まあ、お寺に任せたら、高額な請求をされてお寺に理由を尋ねたら、うちの寺格と5人もの僧侶を出したのだから当然だ、と言い返されたという事例もありますが・・)これからは事前の下調べが肝心だと思います。また、多少若くても自分はどうしてほしいか伝えるべきだと思います。

ちなみに、“覚え”がある人はハードディスクの焼却も遺言に書いておくと良いと思います(苦笑)。まずは健康に生きることですけどね。